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パンフレット制作

パンフレット、リーフレット、カタログ、どこが違う?

パンフレットの始まりは恋愛詩集

会社案内や商品紹介の商業用冊子のことを、一般的によくパンフレットと言います。そのほかにざっと思いつくだけでも、カタログ、リーフレット、ブックレット、ブロッシャー、チラシ、ビラ、フライヤー、ペラなど、さまざまな呼び名があります。それぞれにボリューム感や形状など、今までの仕事を通して経験的に定着しているイメージがあるのですが、調べてみるとなかなかおもしろい発見がありました。
まずは最もよく耳にする「パンフレット(Pamphlet)」。由来は、12世紀頃のヨーロッパの詩人パンフィルス(Pamphilus)の名前からきているそうです。この詩人の書いた恋愛詩集が評判を呼び、各地で小冊子のような形で出回ったことから、パンフレットの名前が生まれたとモノの本に書かれています。グーテンベルグによる活版印刷の発明が1450年頃ですから、パンフィルスの本は印刷ではなく、もっぱら手書きの写本のようなものだったと思われます。このパンフレット、ユネスコがちゃんと定義を定めていて、曰く「5ページ以上48ページ以下の非定期刊行物」だそうです。

4ページのパンフレットは存在しない?

確かに、経験上そんなボリューム感を抱いていましたが、待てよ、「4ページはパンフレットじゃないの?」「52ページの冊子は何て呼ぶのよ?」と、突っ込みの一つや二つ入れたくなります。そうなのです、調べてみてわかりました。4ページものは厳密には「パンフレット」ではなく「リーフレット(Leaflet)」と 呼ぶのが正しいようです。というのも、パンフレットは、さらに定義づけると 「いくつもの紙を折りたたんで、中央を綴じた(いわゆる中綴じ)をした冊子で、しかも表紙にハードカバーを使っていないもの」。一方、リーフレットは、文字 通り「リーフ(leaf=葉っぱ)のような1枚の紙を折りたたんでコンパクトにまとめた冊子」です。つまり、何枚もの紙を綴じたものは「パンフレット」、1枚の紙だけでできているのが「リーフレット」。なので、4Pの冊子(二つ折り)、6Pの冊子(三つ折り)などはみなリーフレットと呼ぶのが正しいようです。だ から、ユネスコではパンフレットは5ページ以上としているのですね。「8Pの両観音はどっちなの?」と、また意地悪な疑問も湧いてきますが、1枚の紙を折って仕上げているのでリーフレットでいいのではないでしょうか。

兵士の数を記載したのがカタログの始まり

さて、次はカタログついて。日本では終戦直後まで「型録」で通用していたようで、記憶にあるような気がするのは「目録」の字面と似ているゆえの錯覚でしょうか。正しくは、フランス語の「カタログ(Catalogue)」が出自。さらに遡 れば、ラテン語の「Catalogus」を経由して、ギリシャ語の「カタロゴス (Katalogos)」が語源だそうです。Katalogos は、「数え尽くす」という意味で、 兵士の数を数えて記載したのがはじまりだと言われています。それが転じて、美術館で展示品を詳細に記載下記録や、図書館での蔵書目録の呼び名に使われるようになりました。ですから、カタログの定義には、パンフレットのように「綴じもの」という形状的な特長がなく、商品や作品の目録・説明書的な要素があればいいということになります。カタログはページ数の多いもの、と、漠然と思っていたのは、商品目録としての細かい要素が載っているために結果的にページ数が多くなりがちだったからなのですね。

チラシ、ビラ、ペラは、純粋日本育ち

それにしても、「型録」は、当て字として実に秀逸だとは思いませんか。チラシ、ビラ、ペラなどはいずれも日本育ちの言葉。町中に散らばるように配るから 「チラシ」、紙が風でビラビラと揺れ動くから「ビラ」、ペラは1枚もののこと で、文字通り「ペラいち」から。ご想像通りで、イマイチ深みがないようです。ちなみに「フライヤー(Flyer)」は英語。空からチラシをバラまいたところから そう呼ばれるようになったそうです。

ブロッシャーは、パンフレットより高級?

英語といえば「ブロッシャー、あるいはブローシャー(Brochure」。この言葉は、外資系の会社と仕事をした時にはじめて聞いた呼び名ですが、その後の経験上、外資のみなさんはほとんど例外なく商業用冊子のことをそう呼んでいた記憶があります。辞典で調べたところ、意外や意外「いわゆる一般的なパンフレットと違い、より高質な紙を利用し、多彩多様な色やデザインを使用した装飾的なパンフレット(DBM用語辞典)」とありました。平たく言えば、パンフレットより手が込んでいて高級ということなのでしょう。でも、感覚的には、もっと広い意味で冊子全般を差して使うことが多かった気がします。以上、冊子の呼び名の紹介、由来、定義でした。

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