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ランディングページ強化策 キャッチフレーズで掴め[第2章]

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ランディングページに落とし込むキャッチフレーズを、20の手法で読み解く、シリーズ「キャッチフレーズで掴む」。今回は、自社のWeb広告のキャッチフレーズ開発を中心にお話しします。

手法⑤[数字]
リピート率92.4%の広告デザイン会社。(デザイン制作)

実績を明確な数字として打ち出すと、こんなに強いキャッチフレーズとなります。実は、これは弊社のWeb上のキャッチフレーズで、正確には直近5年間のお客様のリピート率が92.4%と謳ったもの。お客様の心にしっかり届いたせいか、お問い合わせも順調に伸びました。はじめての広告デザイン会社に仕事を依頼しようとするお客様にとって、何が一番不安なのでしょうか、自社の広告を打つ時に考えてみました。「デザインのクオリティはどうなのか?」「しっかりした話し合いの中で制作が進んでいくのか?」「ギャラが高いのではないか?」「修正するごとに料金が追加されるという話も聞いたが…」など、どれも心配材料に違いありません。
ホームページに載っているたくさんの作品を見れば、だいたいのクオリティはわかる。また、制作方針などを読めば、仕事の進めかたも概ねわかる。でも、あくまでもそれはホームページから透けて見えた姿であって、それ以上のものではない。では、どうしたら、安心してお声をかけていただけるのか?考えた結果、たどり着いたのが、このキーフレーズ「リピート率92.4%」でした。直近5年で、このデザイン会社と仕事をした企業の90%以上がリピートしているなら安心だ!そう思ってくださるに違いないと。
数字はもちろん根拠に基づいたものです。発案当時、新規お問い合わせのお客様のうち2度目のお問い合わせをいただいた数を数え、許容範囲内で微妙な灰色のケースを調整し、61/66という計算から、92.4%という広告上美しい数字に着地させました。一般的に広告デザイン会社は、自社の作品を誇るばかりで、紺屋の白袴ではありませんが、自社の広告が上手くないと思っていました。その中で、リピート率を掲げた広告は実効性の高いものだったと思っています。以降、リピート率という言葉をネット上で散見するようになりました。共感いただく方が少なくなかった証拠と思っています。キャッチフレーズというのは、コンセプトそのまま、いわば戦略そのままを言葉にする場合があります。そうした生のコンセプトが、いじらずに強いキャッチフレーズになる場合は、コンセプトそのものが強い、戦略自体が正しい証左でもあるのです。

手法⑥[列挙]
アパート経営で成功する5つのポイント。(不動産)(英会話教室)

5つに絞って伝えたいポイントを列挙する方法には、予想以上のメリットがあります。まず、5つという数で全体把握ができます。だから、読む人の頭の中が整理されます。5つに絞られたそれぞれのポイントの価値も上がります。5つでいいのかという安心感もありましょう。五大都市、五大陸、五街道、京都五山、五大桜…。数字には、とりわけ、5や3という数字には人の理解を促す魔力があるようです。「アパート経営で成功する15のポイント」では、たくさんありすぎて読む気も失せてしまいますから。上司へプレゼンテーションする時も同じです。「私はA案がベストだと思います。理由は3つあります。(この場合は3つくらいが簡潔でいいですね)」と言って説得する。そうすれば短い時間の中で、主張を効果的、かつ印象的に伝えることができます。列挙の効果。キャッチフレーズや見出しにも大いに活用したいものです。

手法⑦[理由]
なぜ、今、アンティークコイン蒐集なのか?(資産運用)

商品やサービスを信じてもらうために一番大切なのは、理由です。Reason to believe(信じるに足る理由)は、ランディングページに掲載する要素でも最も重要な情報の一つです。ですから、キャッチフレーズで「なぜ?」と問いかけ、「理由」や「根拠」に落とし込む手法は、訪問者の心を掴む王道のアプローチと言えましょう。もちろん、その際、理由は充分に説得力のあるものでなければなりません。できれば、例文で書いた資産運用のキャッチフレーズのように、訪問者である投資家や富裕層の「意表を突く」ような、「目新しい」「発見のある」問いかけであること。その先には、景気動向や統計数値、アンケートなどの基づいた「信じるに足る」「説得力のある」根拠を用意されていることが、最大効果を上げる基本です。

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